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TWICEは少女時代を超えるのか?

その他芸術

K-POPの人気ガールズグループ「TWICE(トゥワイス)」が2017年6月28日に日本デビューすることが決まった。

SHIBUYA109や原宿駅でポスターが貼られ、また2016年10月24日にリリースされた3rdミニアルバム「TWICEcoaster:LANE1」の活動曲『TT』におけるダンス"TTポーズ"が女子中高生の間で人気という情報と共に各種メディアでも紹介されている。

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そんな中で、2010年に日本デビューし一大ブームを巻き起こした『少女時代』の"次世代トップアイドルグループ"や"NEXT 少女時代"といった言われ方もされているが、それは本当だろうか?

結論から言うと、それは分かりやすい喩えだと思うが、若干の違和感もあり、また誤解も生んでしまいそうだ。なぜか。

高い完成度を誇った『少女時代』

少女時代は、やはり圧倒的な完成度を誇ったグループだった。

シンクロナイズドスイミングが引き合いに出されるほどに揃ったダンスと、メインボーカルのテヨンを中心とした力強くレベルの高い歌とカラフルな声によるメロディーのパス回しは他グループとは一線を画すものがあり、活動の拠点を日本から韓国に戻した後に出された『I got a boy』や『Mr.Mr.』などで到達した凝縮された世界は、K-POPガールズグループの最高到達点と言える出来であり、今後もしばらく風化するとは思えない。

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youtu.beTWICEがいくら人気といっても、その偉業に叶うとは思えないのだ。

だが、TWICEの魅力は、別のところにある。

TWICEメンバーの選抜項目

TWICEは2015年5月5日~7月7日に音楽専門ケーブルTV「Mnet」において放送された公開オーディション番組「SIXTEEN」を通して生まれた。

大手音楽事務所JYPエンターテイメントに所属する16人の練習生からデビューするメンバーが選抜されていく、という内容で、その選考過程でしばしば語られたのが「カリスマ性」「スター性」そして「人間性」などの言葉。

中でも社長のパク・ジニョンがメンバーに対して「JYPからデビューするなら、いい歌手である前に、いい人間であってほしい」と伝え、実力ももちろんだが、それ以上に、メンバーに好かれるメンバーを選んでいったのは印象的だった。

事実、歌やダンスの実力が他の仲間より高いにも関わらず脱落したメンバーが複数名いた。

彼女たちは「歌が上手いがグループよりもソロでのデビューを目指す方がよい」、「今はまだ幼すぎるので、グループのことを考えられるようになるまで、もう少し待った方がいい」。そういった判断をされ、脱落していった。

そして選ばれたTWICEの9名(当初は7名でデビュー予定だったが、2名追加し9名となった)。

練習生期間の最長はジヒョの10年。最短の1年でメンバーに決まったミナもそれ以前にバレエを11年間続けており、歌もダンスも決して低いレベルのグループではないが、TWICEの魅力・強みは、やはり何より"人に愛されるアイドルとしての実力値の高さ"にあると言えるだろう。

そしてそのスター性は型があるものではなく、個人の資質を上手に出せているか、だ。

こうした打ち出し方の相違は、MVを比較してみても明らかだ。

例えば少女時代は、同じ衣装を着た少女たちが、完全にシンクロしたダンスを踊ることを強調している。

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一方、TWICEは、個々のメンバーの個性が伝わる衣装(コスプレ)を着て、全体よりも個々人を多く映し、その違い・個を強調しているのだ。

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そしてTWICEがブレイクするきっかけは、日本人メンバーであるサナの"愛され力"だった。

news.allabout.co.jp

少女時代とTWICEに共通すること

だが、両者には共通する要素も多い。

それはまず人数だ。少女時代が完成させた9人という数(現在少女時代は8名だが)をTWICEは受け継いだ。

そしてその9人のチームワークの良さ。少女時代が単に歌もダンスも上手なだけだったら、今ほどの圧倒的な存在にはならなかっただろう。彼女たちは同時にチームの強い結びつき、結束力を誇った。そして、このチーム力の良さをTWICEは確実に受け継いでいる。

TWICEは、この9人によるチーム力の良さと、個々人の強いスター性を発揮し、また若さでもって、登場しただけで場をパッと明るくさせるような、強烈な勢いで現在活躍している。

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お互いをどう思っているのか

TWICEは、少女時代のティファニーがソロデューした際、同時期に活動しており、楽屋に挨拶に訪れたことを喜びを持って報告していたし、また特にナヨンが少女時代テヨンをリスペクトしていることなどが知られている。

一方、少女時代のメンバーがTWICEに対してどう思っているのかというと、そのティファニーはTWICEの活躍を目の当たりにし「TWICEを見ながら『私はお姉さんなんだな』と感じた」と語った。

news.kstyle.comまた、テヨンは2016年に行ったソロのライブにおいて、唯一歌った少女時代の曲『Gee』の中で、TWICE『CHEER UP』の一節「シャシャシャ」を即興的に入れ込んだ。テヨンは自身のinstagramにおいて『TT』の振りを真似した動画のUPも行っている。

TWICEは少女時代に憧れを持ち、また目指す対象としてきただろう。一方、少女時代はTWICEの登場・成功に自分たちの過去を重ね合わせ、初めて自分たちを超える勢いを持つグループが登場したことを嬉しく思っているのではないだろうか。

少女時代は今年でデビュー10周年を迎え、2年ぶりのニューアルバムを出す予定があると言われている。

魅力は違えど、この稀有な両者がK-POP最強ガールズグループの座を占めるグループなのは間違いがない。

今後、特に今年2017年の両者トップグループの活躍が楽しみでならない。

 

 *****

■日本デビューベストアルバム「#TWICE」(Amazon.co.jp限定特典付き商品)

 

■最新アルバム:話題の「TT」および新曲「KNOCK KNOCK」を含む

スペシャルアルバム - TWICEcoaster: LANE 2 (ランダムバージョン) (韓国盤)

スペシャルアルバム - TWICEcoaster: LANE 2 (ランダムバージョン) (韓国盤)

 

 

■日本デビューアルバム:日本語歌詞のベスト盤

 

ボブ・ディラン、名曲に唸るオススメ名盤ベスト5 !

その他芸術

ボブ・ディランノーベル文学賞を受賞! 随分前より候補に挙がっていましたが、本当に受賞するとは嬉しいですね。
一方で「文学なのか?」という賛否両論を巻き起こしていますが、詩が文学に含まれるなら、その資格は十分に満たしていると思えますよね。

ということで、完全に独断と偏見で、個人的な大好きなボブ・ディランの名盤5枚(とオマケ2枚)を、必聴曲を中心に紹介します。


1位:『ブロンド・オン・ブロンド』(Blonde on Blonde)

ブロンド・オン・ブロンド(紙ジャケット仕様)

ブロンド・オン・ブロンド(紙ジャケット仕様)

 

1966年発表の7作目。ロック史上初の2枚組アルバムと言われる。元々フォーク・シンガーとしてキャリアをスタートし、後にロックに接近していったボブ。そのフォーク・ロックの金字塔として知られる『追憶のハイウェイ61』の次に発表され、より深化させたアルバム。


圧巻が、最終曲であり2枚目のLP片面全部を使った大曲「ローランドの悲しい目の乙女」(Sad Eyed Lady of the Lowlands)。6/8拍子のゆったりとした曲を主にカントリー系の名だたるスタジオ・ミュージシャンが11:21にわたり延々と奏で、その音の揺り籠に乗せて語られる、悲しい目つきの貴婦人の叙事詩。終盤、言葉を尽くしたボブによるハーモニカが始まると思わず目頭が熱く。。なお、僕が茶色のダッフルコートを着るのは、このジャケットの影響(笑)。


2位:『追憶のハイウェイ61』(Highway 61 Revisited)

追憶のハイウェイ61(紙ジャケット仕様)

追憶のハイウェイ61(紙ジャケット仕様)

 

1965年発表の6作目。ディランがフォーク・ロックを確立させたロック史上に輝く傑作アルバム。「風に吹かれて」と並ぶ彼の代表曲である「ライク・ア・ローリング・ストーン」(Like a Rolling Stone)が収録され、栄光の座から落ちた人間に「どんな気がする?」と歌う。警告とも自戒とも憐憫とも告発とも取れ、心に残る。時代の扉をぶち破るように2発のドラムで曲が始まり、オルガンも全面的に用いられ力強さもこの上ない。


3位:『プラネット・ウェイヴズ』(Planet Waves

プラネット・ウェイヴズ(紙ジャケット仕様)

プラネット・ウェイヴズ(紙ジャケット仕様)

 

1974年発表の14作目。ボブのバックバンドとして有名になり、単独のアーティストとしても人気を誇ったザ・バンド(The Band)がバックであり、絡みつくような豊饒な音楽が魅力。

 

特に、これまたボブの代表作である「いつまでも若く」(Forever Young)では、ベースやギターやオルガンが重なり合うスープのような音に抱かれ、息子に向けて書かれた「いつまでも若く」という歌が優しい気持ちにさせてくれる。


4位:『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』(The Freewheelin' Bob Dylan

フリーホイーリン・ボブ・ディラン(紙ジャケット仕様)

フリーホイーリン・ボブ・ディラン(紙ジャケット仕様)

 

 1963年発表の2作目。「フォークの貴公子」時代であり、なんといっても、ディランの代名詞である名曲「風に吹かれて」(Blowin' in the Wind)が収録されており、歴史に残り続けるアルバム。


「どれだけ砲弾が飛べば、廃絶されるのか」などの問いを並べ「答えは‐友よ‐吹かれる風の中にある」でオチる歌詞のプロテストソングで、ベトナム戦争時代の曲であるが、普遍的な意味を持ち続け、何より今回のノーベル文学賞に至る最初のきっかけになった詩と言えるだろう。


5位:『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』(Bringing It All Back Home)

ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム

ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム

 

1965年発表の5作目。それまでのギターのみの伴奏からうって変わり、バンドを従えロックを取り入れ、フォーク・ロックを生み出した歴史的アルバム。


後に「ザ・バーズ」(The Byrds)によりカバーされ大ヒットした「ミスター・タンブリン・マン」(Mr.Tambourine Man)などを収録するが、フォークスタイルのギター1本での伴奏ながら、カッティングも力強く、生きる意味を問う「イッツ・オーライト・マ」(It's Alright, Ma)など、迫力がある。


番外:『偉大なる復活』(Before the Flood)

偉大なる復活(紙ジャケット仕様)

偉大なる復活(紙ジャケット仕様)

 

1974年に行われたボブ・ディランザ・バンドのツアーのライヴ録音2枚組。最高のバックバンドだったザ・バンドを従え、『風に吹かれて』(Blowin' in the Wind)、『くよくよするなよ』(Don't Think Twice, It's All Right)、『ライク・ア・ローリング・ストーン』(Like a Rolling Stone)、『天国への扉』(Knockin' on Heaven's Door)など、それまでの代表曲を次々と力強いサウンドで聴かせる。生で聴きたかった…!


更にオマケ:珍品:『ナッシュヴィルスカイライン』(Nashville Skyline)

ナッシュヴィル・スカイライン(紙ジャケット仕様)

ナッシュヴィル・スカイライン(紙ジャケット仕様)

 

1969年発表の9作目。カントリー色を強め、カントリーロックを生み出すことになった作品だが、それ以上に声がいつもと違って澄んでいるのが衝撃! 井上陽水さんに似ている気がしますが、いかがでしょう…?

 

※主な名曲を収めたベスト盤もありますので、まずはそこから聴くのもありです。

ザ・ベスト・オブ・ボブ・ディラン

ザ・ベスト・オブ・ボブ・ディラン

 

追記:ヤクザ映画を映画館に観に行くと、みんなヤクザになったような様子で映画館から出てくる、と言いますが、ボブ・ディランを聴くとボブみたいな話し方になっちゃうんですよね(笑)。ともあれ、ノーベル文学賞、おめでとうございます!

三拍子揃った“クラフトビール” RISE & WIN、東麻布にオープン

グルメ

ブームを超え、もはや定着してきた感のある“クラフトビール”。

定義としては「小規模なビール醸造所で造られるビール」となるが、人気の理由はもちろん味であり、より正確な定義、もとい認識は“従来のビールとは異なった、こだわった個性派ビール”といえるだろうか。

そう、その本質は、本当にビールを愛す醸造家が「俺のビール」として造る極めて個人的なものと思う。

既存のものに満足するのではなく、「自分が飲みたいビールはこれだ」「自分が大切にしたいものはこれだ」と選ばれたライフスタイルの価値観によって造られたビールに共感し飲む。そんな面がクラフトビールの楽しみにはあると思うのだ。

 

 

徳島県上勝町にあるマイクロ・ブリュワリー「RISE & WIN Brewing Co. BBQ & General Store(ライズアンドウィン ブルーイングカンパニー バーベキューアンドジェネラルストア)」の話を聞いたとき、これまた本当のクラフトビールだと感じた。

上勝町は2000人を下回る四国で最も人口の少ない町ながら、ゴミゼロ運動(ゼロ・ウェイスト宣言)などの先進的な取り組みで日本のみならず海外からも注目されるという。

このブリュワリーでもそうした意識は高く、過剰な梱包や包装がないのはもちろん、捨てられた家具や健具を用いた建物で、廃棄対象である上勝特産の柚香(ゆこう)の皮をビールの香り付けに用い、また、繰り返す利用できるリターナブルボトルの採用など、リサイクル、リデュース、リユースの3Rを推進。これは意志の強いライフスタイルを象徴するだろう。

 

と、このブリュワリーがなんと東京に出店した。

そのお店「RISE & WIN Brewing Co. KAMIKATZ TAPROOM(ライズアンドウィン ブルーイングカンパニー カミカツ タップルーム)」では3種のオリジナルビールを楽しむことができる。

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LEUVEN WHITE」はベルジャンホワイトスタイルながら、先に記した柚香のピールを使用。繊細な爽やかさをもたらす。

PALE ALE」はホップのバランスの良い、優しい仕上がり。「PORTER STOUT」はこれまた少し個性的でくどさのない飲みやすい仕上がり。コーヒースパイスを加えているのだとか。

どれも共通するのが、なめらかで優しい仕上がりということ。仕事帰りに、気の置けない仲間とホッとリラックスして飲むのに相応しいような、とげとげしさの全くない、優しい、フレンドリーなビールなのだ。今後「IPA」も加わる予定というのも楽しみだ。

 

食べ物は「骨付き阿波すだち鶏のオーブン焼」「鹿肉ソーセージグリル」、地元農家がセレクトした「ドライフルーツ盛り合わせ」と、これまた上勝ならではの個性的なビールに合う料理が揃う。

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店内は上勝の建物と同じく、中村拓志&NAP建築事務所が担当。古い建具のパッチワークで造られた窓枠や、鹿の角がついたタップ、そして上勝で伐採された樹齢400年の巨大杉のバーカウンターなど、雰囲気も唯一無二の個性あるクラフトなものだ。

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ビールに食事に空間に。“クラフト”の意気込みが三拍子そろった「RISE & WIN Brewing Co. KAMIKATZ TAPROOM」で、クラフトビールのまた新たな在り方を楽しみたい。

www.kamikatz.jp

 

新国立劇場 ヤナーチェク『イェヌーファ』 白い部屋で明らかにされるあらゆる感情の行方

クラシック音楽

初台の新国立劇場ヤナーチェクのオペラ『イェヌーファ』を観た。心に残る素晴らしい上演だった。

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ヤナーチェク(1854年~1928年)は、村上春樹の小説『1Q84』に登場し一躍有名になったチェコモラヴィアの作曲家。
9あるオペラの中で最も有名な作品で、作曲時期は1894~1903年。『1Q84』に出てくる彼の代表作『シンフォニエッタ』は1926年という晩年の傑作。
それゆえ『シンフォニエッタ』を連想すると違うのだが、似たヤナーチェクらしい西洋音楽の歴史に囚われない不思議な気持ちになる音楽が飛び出し、更に『イェヌーファ』は40代という壮年期の作品だけあり、ミニマリスティックな脱近代的な響き、大胆な全休符など、作品の悲劇性・脱出をエッヂを立てて刻み込んだ傑作だ。

今回のプロダクションは知的な解釈で知られる演出家クリストフ・ロイによる演出で元々ベルリン・ドイツ・オペラで上演され、大好評となり、その模様を収めたDVDはグラミー賞にもノミネートされた。
そのプロダクションの歌手もほぼ今回来日という貴重なものだ。

公演は無音の中、主人公イェヌーファの義母コステルニチカの登場で始まる。この意味は? いきなりこのプロダクションならではの演出となっている。

舞台や衣装は質素。物語は真っ白な小さな部屋でほぼ語られ、衣装は現代的なスーツやワンピースだ。
こうしたミニマルな演出は現代人の感覚にもヤナーチェクの音楽にも合い、また心理劇の心理に何よりスポットを当てる事になる。
小さな部屋は閉塞感を強烈に感じさせるし、劇中の「娘が何をしたの?」「人生ってこんなものだとは思わなかった」などの台詞は、普遍的なもので現代の問題でもあり続けている。

指揮のトマーシュ・ハヌスは「殺人」という重いテーマを日常と隣接したもののように、平穏さと劇的さを表裏のように近くに感じ指揮するよう。登場人物一人一人の心理を自然に炙り出していた。

それにしても、この演目で突然起こる悲劇は、誰にでも起こりうるだろう事故であり、境遇であり、解決への道。物語を超えて、周りが、社会がどうあるべきか、というヒントにもなり得る。
そうしたヤナーチェクの作品への強い意志をスタッフ全員が明確に感じていたのが何よりこのプロダクトを崇高なものにしていると感じた。

歌手も表現の理解と技術が一致してレベルが高い。特に2幕でのジェニファー・ラーモアによるコステルニチカの救われない苦悩が、深く、胸を締め付けられ感動的だった。

演出は観終わった今も消化しきれない部分もあった。2幕でコステルニチカが夜に部屋から外へ出る際、部屋より外の方が明るいのはなぜ? 単に月夜だから? それともそれを希望と感じていたから?
最後イェヌーファたちが向かうのは白い世界から黒い世界。これは未知の暗喩? それとも闇が待っているのか…?
白い舞台だけにこうしたわずかな色の使い方はとても気になった。ぜひ貴方の目でメッセージを感じ取ってほしい。

残りは1公演
3月11日(金)14:00~
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/jenufa/schedule/

クリスマスに『夢のケーキ』はいかが?

グルメ

もうすぐクリスマス。美味しいクリスマスケーキを買うのも良いですが、
小さいお子さんがいらっしゃるご家庭なら、オススメしたいのが家族で作るケーキ。
といってもただ一緒にケーキを作るのではなく、一工夫した『夢のケーキ』はいかがでしょう?


■『夢のケーキ』の作り方

1:『夢のケーキ』の絵を描いてもらう

まず子どもにどんなクリスマスケーキを作りたいか、食べたいか、絵に自由に描いてもらいます。夢に描くケーキですね。それゆえ『夢のケーキ』。

昨年、我が家で子どもに描いてもらったのは、このケーキの絵。

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上にマカロンが載っています(笑)。フルーツが多く、カラフルで美味しそうです。

2:材料を一緒に考え、揃える

では、これを作ろう!
ということで、具体的に何を買えば良いのか一緒に考えます。夢を現実に変える手段を考えるのは大事なこと。子どもにとっても新鮮に感じられるようで更にイキイキとノッてきます。

絵から具体的にどんな食材か分からなくても、子どもに確認していけばOK。
この場合、フルーツはイチゴ、キウイ、ブドウが、その他、生クリーム、マカロンが必要そうです。

上の星はどうしよう?
スターフルーツという星型の果物があるよ」
「それとも、マンゴーか何かを切り抜いて作る??」

そこは食材を買いに行く際に決めるとして、
まずはマカロンを探しにケーキ屋さんへ。

ここで丁度良いサイズのマカロンに加え、なんと星型のビスキュイが売っていました!
子どもも「それで良い!」ということで、思った以上にすんなりと星問題は解決。

後はフルーツも揃え準備万端。

3:一緒に作る

材料を混ぜてもらうなど手伝ってもらいながら、土台(スポンジケーキ)作成。
これを上下半分に切ったら、
後の飾りつけは、子どもに全てお任せ。

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間にフルーツと生クリームを、周りにもフルーツと生クリームを、
上部にはこのケーキのポイントのマカロンと真ん中に星を、自由にレイアウトしていきます。
子どもにとっては一番楽しい作業ですね。

そして完成したのがこのケーキ。

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夢の設計図?と比べてみるとこのとおり↓ どうです?

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周囲のデコレーションは変えましたが、ほぼイメージどおりに。
出来上がった時の子どもの嬉しそうな顔と言ったら!

4:そして、一緒に食べる

*****

もちろん、プロの作るアイデアと技術の詰まったケーキを買って食べるのも素晴らしいことですが、
それとはまた違った、思い出に残るクリスマスになりますよ。

ぜひ素敵なクリスマスを。

「少女時代」の今。テヨンが作詞も手掛けたソロ・デビュー作「I」で、新たな“時代”の扉を開ける

その他芸術

2010年に日本デビューし、KARAと共に韓流ブームを巻き起こした「少女時代(SNSD)」。ブームは過ぎ去り、日本で話題になることは少なくなったが、本国では変わらずの人気で、今も最も売れるガールズ・グループだ。そして、そのメイン・ヴォーカルで、以前より歌唱力が高く評価されていたテヨンが2015年10月にミニアルバム(5曲とカラオケ1曲)を発表し、ソロ・デビューを果たした(10月7日にデジタルリリース、8日にCDリリース)。その中身について楽曲分析しつつ書いてみたい。

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タイトルは「I」。
彼女がリーダーとして引っ張ってきた「少女時代」は常に「We」だった。今回のタイトルは改めて自分個人と向き合い、一人で新たな世界へ自信を持って踏み出す決意がストレートに伝わる。とてつもなく大きな一歩だろう。

韓国ではアルバムの曲をシングルで出すのではなく(あるいはその逆でもなく)、その中から数曲のMVを作りTVで歌うなどプロモーションしていく。ミニアルバムからの展開は1曲であることがほとんどで、今回選ばれたのはアルバムタイトル曲である1曲目の「I」だ。

 


TAEYEON 태연_ I (feat. Verbal Jint)_Music Video ...


この曲は歌から始まる(MVでは歌の前に前奏がわずかに挿入されている)。サビを前出ししたカタチで、4分の4拍子の前小節2拍目裏から入る。つまり2拍半分が前倒しされるのだが、そこは彼女だけの声。新たな一歩を一人で歩くと宣言したアルバムの冒頭がたった一人の本人の声で始まるのは象徴的であり快く響く。

そして伴奏が始まるのだが、一聴して少女時代との変化に気付く。ギターが前面に出たバンドによる演奏なのだ。

少女時代はK-POPの王道のエレクトロなダンス・チューンが多かった。大ヒットしたGeeは切ないメジャー7の楽曲を高速にテンポアップした打ち込みだったし、美脚ダンスで話題となったGenieの通奏低音的に鳴り続けるシンセベースの音を思い出す方も多いだろう。もちろんバンド的生演奏的楽曲がなかったわけではない。Geeの韓国版ミニアルバムに併録されたWay to goはヘヴィーメタル、ハードロック的だった。だが、それはハードロックの初期衝動的部分をガーリーさと組み合わせたものである(ベビーメタルなど世界的に類例は多い)。「I」はエレキギターを歪ませず、ディレイと若干のコーラス(という音を変える効果)をかけたと思われるほぼ生音で、リアルな人間の手による等身大的な音楽であり、テンポもとても落ち着いたロックだ。これまた新たな道を歩く印象を強く感じさせる。

作曲に注目すると、全体を通して印象的なのが、ギターにより、きれいな和音と濁る和音が交互に揺れ動く不安定さだ。これは、主音であるAとその半音下・導音のG#の揺れ動きだ。導音は半音上がって主音に行き安定したい、という気持ちにさせる音だ。この導音と主音が曲中ずっと揺れ動く。これはテヨンのソロの決意と不安の両面を表すかのよう。そしてコード進行は、D、E、F#m、Aとなり、転調などなく、この組み合わせで全てがまかなわれる。IV、V、VIm、Iと極めてシンプルな構成だが、IVで始まる、つまり比較的不安定に始まる。若干専門的になるが、サブドミナントドミナントに行き、短調の果て、トニックへ至る。それは王道の動きであり、先の導音と主音の解決にもあるように、揺れ動きながら前へ行こうとする自分探し的進行であり、また同時に着実に一歩一歩進むコード進行と言えるかもしれない。

また冒頭から始まるサビは、朝鮮に伝統的なヨナ抜き音階が使われている。これは4番目(ヨ)と7番目(ナ)の音がない、つまりハ長調で言えば、ファとシの音がない音階だ(といっても日本やスコットランドなど世界各地で広く使われる音階だが)。韓国の演歌といえるトロットなども基本的にヨナ抜きであり、伝統的なメロディーの作り方となるわけだが、サビのメロディーを3回繰り返し覚えさせた後で、一気に高音に上がり「My life is a beauty」という力強い自己肯定的な歌詞において、最高音として4の音が出て、更にすぐ7の音が出る。ここにおいてヨナ抜きは破られ、正に過去の殻を突き破り、新たな世界にテヨンが飛び立つような印象を与える。そして、多くの日本人にとっては、こうした箇所における芯のあるテヨンの歌唱は、日本でも流行った「Gee」などのアイドル然とした雰囲気とは全く違った印象を持たれるのではないだろうか。

歌詞について触れたが、この曲の歌詞はテヨン自身が手掛けている(共作)。多くのポップミュージックがそうだが、K-POPも歌手と作詞作曲が別になっている場合がほとんどで、テヨンが過去に歌詞を手掛けたことは一度もなく、今回が初となる。それだけに内容が注目されるわけだが、所属事務所SMエンターテインメントが「華やかなスポットライトの中に隠された率直な感情とこれからの決意など自伝的な話を歌詞に込めた」と発表したように、「数えきれない程の視線に、落ちる涙で一日をまた耐え、注がれた言葉に」などのアイドルの人知れぬ苦労とそこから飛翔するという決意の歌となっている。Iはsky、flyと韻を踏み、最高潮の場面で「fly high 私だけのbeauty」と歌われ、「私は再び飛び上がる」という歌詞で終わる。

MV(ミュージックヴィデオ)は、ニュージーランドで撮影されたという、広がる緑の風景にテヨンの声が澄み渡る映像(ディレイを使ったギターであることもあり、U2の、とりわけタスマニアについてジ・エッジが歌った「Van Diemen's Land」に似た印象がある)と、オークランドのカフェで働くテヨン(演技のみで歌の場面はない)を中心に展開される。少女時代のMVのほとんどにあるダンスは一切なく、歌で勝負であることがここからも明確に伝わる。途中に挿入されるVerbal Jintによるラップで語られる蝶butterfly(「飛ぶ前の蝶、人々は知らない、君の翼を」)はテヨンにとって重要なキーワードだ。彼女はサインに蝶のイラストを描く。それは彼女のあだ名であるテングをデフォルメしたものなのだが、蝶、それはつまりテヨン自身を指す。MVにおいて、My life is a beautyと歌うテヨンの手から飛ぶ蝶が、次のMy life is a beautyの際にカフェで働くテヨンの元に飛来し、自由を見た彼女は店を出る決心をし、束縛から放たれるように結んだ髪を解き放ち、車で新天地へ向かう。このとき、彼女はそれまで不安を覆い隠すように黒いインナーの上に白いYシャツを着ていたが、逆に、純粋な心を持ち、対外的には強く生きていくように、白いインナー、黒い外套を着る。ただ、共に両方の感情を併せ持つ黒と白のチョーカーは着用。そして出掛けた先で出会うのが、歌う白いテヨン。ここに白と黒の両面のテヨンは一体となり、物語が完結する。

楽曲、詩、ヴィデオ、そして何よりパワーある歌で前を向くテヨンの姿は感動的なものがある。ミニアルバム全体を見ると、似たミディアムテンポの歌い上げる曲が多く「Stress」のみ、アップテンポのロックとなっている。彼女が得意とする、よりソウルフルなバラードや、力強いR&Bなども聴いてみたいが、それは今後に期待するとして、ともあれK-POPの枠を超えた本物の歌が入ったアルバムは異彩を放ち、本国でも音楽番組の1位を10度獲るなど、少女時代本体に劣らぬ大ヒットとなった。アイドルから、世界に羽ばたく歌姫・真のアーティストへ。正に新たな“時代”の扉を開くアルバムだ。

1stミニアルバム - I (韓国盤)

1stミニアルバム - I (韓国盤)

 

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matome.naver.jp

健康寿命70歳の衝撃…『死ぬまで健康でいられる5つの習慣』を読んで

その他芸術

「日本人は寿命が長い」という話は日本人なら誰もが聞いてきたことだろう。事実、平均寿命は男性80歳、女性86歳という。

だから「まだ人生半分もあるや」と思っていたが、脳神経外科医である菅原道仁先生が記した書籍『死ぬまで健康でいられる5つの習慣』を読んで『はじめに』から愕然とした。

死ぬまで健康でいられる5つの習慣

死ぬまで健康でいられる5つの習慣

 

 寝たきりなど、介護を必要としない状態の『健康寿命』はなんと、男性70歳、女性74歳なのだという。

つまり、体が不自由な状態で生きる時間が10年とかなのだ。これってかなりショッキングなことではないだろうか。

著者の菅原先生は多忙の中、All About News Digで記事を書いたり、こうして書籍を出したり、TV番組でコメントするなど、ひっぱりだこの医師だ。

本当に忙しいだろう中、どうしてここまで活動されるのかと思うが、そこには明確な意思があった。

詳しくは、下記記事にも記されているが、日本における救急車の出動は1年間に約580万台。なんと5.5秒に1台、救急車が出ているというのだ。

allabout.co.jp

時々、救急車で病院をたらい回しにされた、という話があるが、現場はハードな中、頑張っているが足りていない状況なのだという。

それを改善するため、健康な人が増えれば、という熱い思いがあり、先生はWebサイトに記事を書き、書籍を出すのだ。

本当の寿命まで、可能な限り介護を必要せずに生きよう、ということをこの書籍のタイトル『死ぬまで健康でいられる』は言っていて、そのためにすべきことが記されているが、これが最新の情報が詰め込まれ、かつ、かなりロジカルだ。

死因の多い順の対応法、発症確率の高い遺伝性病気の対応法など、納得感がある。

漠然と「健康に良い生活をしましょう」というのではなく、ピンポイントでその人が気をつけるべき健康法が記される。

4章では、様々な兆候から病気を類推する。頭痛といっても、痛み方や場所で様々な病気の可能性・対応法があるのだな、と驚くが、全部を覚えるのはなかなか困難。それゆえ、一家に一冊あって、通読した後、何かの際にページをめくれると安心な本だ。

読み終わって「健康に生きる」ために気をつける点が具体的が分かったし、日常の様々なポイントでの意識が変わった。

健康に生きることは自分のためだけでなく、家族や友達・同僚などのためにもなるだろう。

人生、最後の最後まで、自由に楽しみたい!